2007年10月09日

南国でオトナの遊びを知る

気づけば先週も映画は一本も観ていません。平日のレイトにもいけず、昨日は疲れ果てて自宅から一歩も出られなかったので。そろそろ禁断症状が出てきそうです。とりあえず、TIFFのチケットは3枚確保したので、今週末からは少しペースを上げて観るとしましょう。

さて、映画を観られなかったのは、先週土曜日から昨日まで、東京から遠くはなれていたから。ひとまず、ことの経緯を簡単に説明します。
私は毎月1回、神宮外苑でフットサルをやっています。会社の先輩に誘われてやり始めてからおよそ1年が経ちました。フットサルをやっているメンバーは会社関係のみならず実に様々ですが、その中心的存在であるA氏の故郷がかの知事がいる南国で、毎年1回、遠征に行っていると以前より聞いてはいました。とはいっても、その最大の目的は、フットサル自体にあるというよりは、あの傑作サッカーゲーム「ウイニングイレブン」の大会にあるのです。そのために、ドラフト会議から始まり、1年かけて自分のチームを強化しているのです。では何故「ウイイレ」の大会をわざわざ宮崎でやるのか、テレヴィとプレステ2さえあれば、東京でも開催できるのでは?という疑問が無いではありませんでしたが、今となっては、それもなんとなくわかるような気がします。つまり、彼らはその身をもって私に教えてくれたのです。“いいオトナが本気で遊ぶ”ということがどういうことか、を。
以下、宮崎でのスケジュールを時系列でご報告します。

<10月6日>
16:35
宮崎空港着。あいにくの曇り空。空港ロビーが、物産展のよう。さながら、東急東横店の催し物会場のごとし。タクシーでコンドミニアムへ。この時点でアルコール摂取量はたかだか5%くらい。

17:10−20:30
未だ“ウイイレ組”は大会真っ最中なので、我々“非ウイイレ組”は、とりあえず部屋で飲み始める。そう、ここは飲まなければいられなかった。その後に控えるあるイベントのため、テンションを最高潮に上げておく必要があったのだった。
ちなみに、途中でその大会の模様を覗きにいったのだが、あの光景は、たかがゲームの大会だろうというこちらの予想を根底から覆すような、緊張感極まる、まったくもって異様な光景だった。そこから私は、弛緩するためには緊張が必要なのだという、彼らの遊びのポリシーのようなものを体で感じたのだった。
部屋テラスからすぐ近くに海が見えるも、その色はグレー。

21:00−24:00
宮崎市内の中華料理店に入店。全員正装(人生初のボウタイ着用)で。オトコ17名が黒いスーツやタキシードで繁華街を闊歩する光景もまた、はっきり言って異様だったと思う。『レザボアドッグス』のオープニング風。もちろん、これには確たる理由があって、それはこのメンバー全員で“すべらない話”を開催するため。すべることがゆるされない緊張感の中、とりあえず一度話し終えてしまえばあとはもうままよ!
半分くらい壊れかけのレディオ。

〜未明
ここからは弛緩モード全開
全員で飲み→全員で雑炊→部屋に帰ってさらに飲み→そのまま倒れるように就寝

<10月7日>
10:00
起床。ウイイレ組が、我々の部屋にテレヴィを取りさってしまう。すでに4台のテレヴィがあるはずなのに、さらに一台追加とは…。
ちなみに、主要メンバーは全員雑炊の後、さらにカラオケ→焼肉と続いたらしい。朝7:00まで焼肉って……。しかも彼らより早く寝た私よりもみな早起きで。彼らがどれほどの意気込みでこの大会に臨んだのか、あらためて理解した。

11:00
近くの(といっても、徒歩で行ける距離ではないので当然タクシー)ホテルに露天風呂ありとの情報を聞きつけ、朝から温泉。昨晩から早朝にかけてのアルコールが抜けていく感じが素晴らしい。

13:00
釜揚げうどんの老舗「重乃井」にてブランチ。入店まで外で30分くらい並ぶ。美味すぎて大盛りを一瞬で平らげる。当然のようにビールも飲む。風呂上りだし。
その後タクシーでホテルに戻る。運転手はしゃべり好きらしく、様々な宮崎情報をくれた。

15:00−17:30
今にも雨が降り出しそうな天気なので、部屋でまったり飲むことに(といっても、飲んでいたのは私だけで)。テレヴィが無い部屋にオトコ3人。この空白の時間を埋めてくれたのは、下ネタの応酬だった。これこそ高校以来の合宿の醍醐味。

18:00−20:00
案の定、フットサルコートに出かける時には雨が降ってきて、コートに着いた時にはほとんどどしゃ降り。しかし、このフットサルが中止になった場合、非ウイイレ組3人のアイデンティティは崩壊してしまう。それを気遣ってか、皆、異常なテンションで試合開始。しかし、雨の夜のフットサルはいつも以上に楽しかった。

20:00−23:30
シャワーを浴びて焼肉屋へ。ここで事件が。私がこの世の中で最も苦手とする例のヤツ(しかもビッグサイズ!)が、あろうことか、私の左人差し指と中指の間の付け根部分に触れた。飛び上がる私。湧き上がる歓声。それを一撃でたたき殺す宮崎在住の猛者。その死骸を超クローズアップでデジカメに収める東京在住の猛者。嗚呼…思い出すだけで感覚が蘇って不快。しかし、やはり楽しかった。おかげで(?)テンションはほとんどやけっぱちに上昇。

24:00−未明
またまたここから弛緩モードへ。
全員で飲み→全員で飲み→部屋に帰ってさらに飲み→そのまま倒れたかどうかも不明
しかし前日とは異なり、この日は決めていた、朝まで寝ないと。だって、翌朝は8:05のフライトで東京に戻って来なければならないのだから。しかし…

7:30
起床。さわやかに、晴れやかに起床。そして起きた瞬間、同室のK氏に、「今何時っすか!!!!!???」。準備に5分、空港まで30分、発券に5分…すぐさま計算するも、時すでに遅し。I'ts the end.
この日は朝から晴れて、やっと青い海が見られたと思ったら、これです。人生発のフライト寝過ごし。残る2人を部屋に残し、楽しかった合宿がすべて台無しになったかのような沈み顔でホテルを後に。せっかく格安チケットを予約しても、まったくの無駄無駄無駄。
これにて、宮崎合宿終了。

ただでは終わらないとは思っていました。
あれだけ飲んで、あのどしゃ降りの中フットサルをやったんですから、何かを無くすとかまた怪我するとか、そういうことがあってもまったく不思議ではないのです。というよりむしろ、私は、何かあることを無意識的に望んですらいたのかもしれない、などと結論したくもなるのですが、やはりそれを差し引いても、この2泊3日は大変有意義で、充分羽を休めることが出来たので、主催者のA氏には感謝感激しても足りません。

あらためて、Aさん、お疲れ様でした。
宮崎よ、また来年会おう。

2007年10月09日 19:58 | 悲喜劇的日常
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