2006年05月04日

もはや制御不可能な自分の肉体と精神に戦慄する

GW真っ只中の今、私は有楽町にある、とあるマンガ喫茶でこの文章を書いています。もちろん、こんな朝から有楽町に居ることなど稀なわけですが、現在開催中の「イタリア映画祭2006」の整理券をとるためだったら致し方ありません。それにしても渋谷のそれに比べ、ここ有楽町のマンガ喫茶は快適です。とにかく客が少ない。それがこの時間だからなのかどうかわかりませんが。まだ上映まで2時間程あるので、今日は昼食もこの中でとろうかと思っています。

さてさて、ここで話は唐突に5/1に遡ります。GWは基本的に映画中心の日々を送っていますが、以外にも好評だった先日の記事(もう繰り返したくはないこと)に続き、またぞろ自らネタを作ってしまったので、一酔狂ブロガーとしてここで報告しない手はないと思った次第。

5/1といえばメーデーですが、実は私、諸事情によりメーデーに参加せねばなりませんでした。まぁそれはたいした問題ではないのですが、例によって例のごとく、その後の“打ち上げ方”が不味かったわけです。大体14:00過ぎくらいに行進を終えた我々は、まず新宿東口のダーツバーに向かいました。ダーツなどこれまで一度しかやったことがないのにそこそこ楽しめてしまい、気づけばワインをがぶ飲みしていました。と、ここで断っておかねばならないのは、行進している最中も、私はシャンパン(250ml)とビール(350ml)を5本程飲み干していたのです。つまり、すでに一軒目のダーツバーで相当出来上がっていたことになります。しかしながら、自らの意思に反してGWの貴重な一日を潰さねばならなかった我々の猛攻は、ここで終わるはずもありません。夕方頃から叙々苑で焼き肉を頬張り、もちろんそこでも酒を飲み(もはや曖昧にしか記憶なし)、もうそのころはかなり疲れていたはずの体にさらに鞭打って、今度はボーリングへと流れ、私が記憶している限りではガーターを連発しながらそこでも酒を飲みまくって、やっと帰った“らしい”のです。そう、すでに私には帰宅した記憶すら残されてはいませんでした。どのように、何時ごろ帰宅したのか、ついでに言えば、ボーリングでの記憶も95%くらい消失しているのです。

さて、とりあえずは帰宅できたらしい私、翌朝起きてみると、枕元に“およそありえないオブジェ”を発見しうました。それはほとんどシュールレアリスティックなオブジェでもあり、これまで一度たりとも目にしたことのないものです。どうしてそんなものが枕元に置かれているのか、私には皆目見当がつきません。が、それを置いた犯人は私自身をおいてありえないのです。部屋の鍵はきちんと閉められていたのですから。まさに密室の謎!!

そこにあった超現実主義的なオブジェ、それは、汁気の全く無い、伸びきったカップラーメンにハブラシが垂直に突き刺さったものでした。カップラーメンとハブラシ。ミシンと蝙蝠傘の不意の出逢いのようにそのオブジェが美しかったかと問われれば、やはり口を噤むしかないでしょう。さらに驚くべきことに、私は泥酔して帰宅した後、すでにカップラーメンを平らげていたのです。いったい何を考えていたのでしょうか、いや、何も考えてはいなかったはず。思考する余裕すらなかった私の唯一の抵抗、それがあの忌まわしきオブジェだったのでしょう。
つまり私は、

打ち上げ解散→帰宅途中にコンビにでラーメンを購入→帰宅後ラーメンを食べる→さらにもう一つラーメンを食べようとする→やっぱりお腹がいっぱいで食べられずはずもない→ここで想像力が爆発、あるいは故の無い怒りに囚われた結果、洗面所にハブラシを取りにいく→ハブラシをラーメンに突き刺す→力尽きて(あるいは満足して?)就寝

大方そういう経緯をたどって朝を迎えたということなのでしょう。とにかく朝起きてそれを発見した瞬間、呆れるを通り越して、さらに苦笑すら通り越して、ほとんど恐怖の感情しかありませんでした。もはや制御不可能なこの肉体と精神に。

この話を読んだ方は、きっと、そんなことは自分には絶対にありえないと確信することでしょう。しかしそうでしょうか。この実話の主人公など、いくらでも交換可能な人物です。いや、むしろこの物語の主人公は貴方かもしれないのです……などとミヒャエル・ハネケめいたことを言いつつ、今、他ならぬカップラーメンを食べながら、この文章を書いています。

お後がよろしいようで……

2006年05月04日 12:00 | 悲喜劇的日常
TrackBack URL for this entry:
http://www.cinemabourg.com/mt/mt-tb.cgi/581
Trackback
Comments

>keikoさま

そうなんです。怖いですよね、ホント。
実はこの記事を書いたとき、一緒にイラストを描こうかと思ったんですよ。でも途中でやめました。まぁそれは単にそんなイラストを描いていること自体があまりに不毛に思えたからなんですが。確かに絵的にもいいものではありませんでしたよ…
ちなみにカップラーメンは「すみれ 濃厚味噌」というセブンイレブンのオリジナル商品です。味は……歯ブラシに聞いてみないと、ですね…(-_-;)

教訓:食べないならお湯入れちゃダメ


Posted by: [M] : 2006年05月09日 14:21

|*゚ー゚)コンニチハ。ヨッパライねた、いつも
絵が浮かんで楽しいです。・・・けど・・、

今回のは可笑しいより恐めですね。笑
そして想像したくない絵でした  |д゚)!!


Posted by: keiko : 2006年05月09日 12:51

>監督殿

いや、まったくお恥ずかしい限り。でも楽しんでいただけたようで何よりです。そうですね、その決定的瞬間を写真に撮っておかなかったことが悔やまれます。仰るとおり、あんな代物は並の想像力では生まれてこないでしょう。あの時は確かに、私であって私ではなかったと言い訳させてください。


Posted by: [M] : 2006年05月08日 09:22

あははははははははははははははははははは!!!!
ヒーっひっひっひっひっひっひ!!!
凄いですよ!
いくら頭ひねっても、そんな発想生まれないですよ!!
写真撮ってて欲しかったです。
素晴らしいオブジェに乾杯!


Posted by: イカ監督 : 2006年05月04日 23:55
Post a comment









Remember personal info?