2008年04月02日

ここ3週間の出来事

かなり久しぶりの更新になります。このブログで私の近況を確認している友人・知人は、いよいよ体でも壊したか?と思っていたかもしれませんが、私は相変わらず生きております。めっきり更新のペースが落ちてしまいましたが、仕事のほうが一段落し、若干余裕が出てきたので、またぼちぼちと更新しようかと思ってます。

更新していなかった約3週間の間にも、リヴェット特集や若松特集に通っていたので、3月はなんだかんだで16本の映画を観ました。やっと本来のペースになってきたか、という感じです。そのあたりも含め、この間に起こったいくつかの印象的な出来事を書いておきたいと思います。

■間近でビュル・オジェを見られたこと
私が参加したリヴェット特集はたった2本だけでしたが、その2本両方でビュル・オジェのトークがありました。彼女は『夜顔』そのままの雰囲気を漂わせ、フランス映画女優として、あるいはリヴェットのミューズとしての自負がそうさせるのか、独特なオーラを纏っているようでした。」

■『接吻』に絶句する
小池栄子の素晴らしさは筆舌に尽くしがたい、ということを改めて認識しました。あれほど恐ろしい笑顔を、ここ数年観ただろうか…。

■朋友・こヴィさん主催の映画上映会に初参加する
すでに7回目を数えていたようですが、遅まきながら初参加。よく知る映画仲間の顔もありましたが、多くは初対面でした。観た作品ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーのデビュー作『愛は死より残酷』。結果的に、私にとってファスビンダー“発見”の貴重な機会になりました。ヌーヴェル・ヴァーグの面々をはじめ、恐らく浴びるように観てきたであろう映画からの、いや映画史からの影響が色濃く、まだ青い果実のようにみずみずしい作品。やはり、それが面白いか否かには回収されない作品というものがあるのです。2度続けて観て様々に語りましたが、そこでも映画仲間による新たな視点を齎され、得るものも多かったように思います。次回からも出来るだけ参加させていただきます。

■『鉛の墓標』と『裸の銃弾』を間違えて観る
ともに未見の作品だった上に、“○の××”という四文字からなる似た題名を持った作品だったからか、『裸の銃弾』だと思いこんで観た作品が、実は『鉛の墓標』でした。こんな間違いはこれまでにしたことがなかったのですが、まぁ結果的に両方観られたのでよしとします。大和屋竺脚本(クレジットは、出口出)の『裸の銃弾』(上映時の題名は『やわ肌無宿 男殺し女殺し』)は、若松特有の“政治”や“革命”という要素がなく、あくまで殺し屋の復讐譚に徹していました。撮影も音楽も素晴らしく、今回観た若松特集の中で一番好きな作品だったと言えます。この映画、爆音で観たらさぞかし面白いだろうなと思います。

■またまた2008年ベスト候補が!『団塊ボーイズ』を観る
監督のウォルト・ベッカーはカリフォルニア生まれの40歳。フィルモグラフィーを観ると、日本では『アンラッキー、ハッピー』という映画がdvdで発売されているのみでした(劇場未公開)。
予告編のみを頼りに観た『団塊ボーイズ』でしたが、これは『俺たちフィギュアスケーター』の荒唐無稽な馬鹿馬鹿しさに匹敵するほどで、ラストの絵に描いたような勧善懲悪の図式性もさることながら、随所にちりばめられた前時代的な、というよりはむしろ普遍的なギャグが素晴らしく、しかもキャストは無駄に豪華。こんなアメリカ映画(といっても、2007年の全米興行収入ベスト10に入っています)が東京でも一館だけでひっそりと公開されるしかないのは昨今の状況をみれば致し方ないにしても、やはり大勢の観客で爆笑しつつ観るのが相応しいはずだと思わせる映画でした。『俺たちフィギュアスケーター』に涙して笑った方、必見。

さて、今週土曜日は恒例の花見 in 代々木公園です。実はその日、今年最大の映画的事件と言っても過言ではない、『アウトワン』の上映があることに気づき、我ながら何たる失策!と頭を抱えましたが、12時間30分に耐えられるかどうか、実はかなり不安だったということもあり、とりあえず5日は見送ることにします。悔しいですが、確実に観るであろう何人かの映画仲間の感想を聞いて、あまりにヤバそうだったら、翌週の分割上映にかけつけるかもしれません。

2008年04月02日 11:50 | 映画雑記
TrackBack URL for this entry:
http://www.cinemabourg.com/mt/mt-tb.cgi/819
Trackback
Comments

>A・N殿

コメントどうもでした。
やはり女優・小池栄子の転機は『犬猫』だったのでしょうか。『小池栄子inドリフト・ウォーズ』というナイスなタイトルの映画でデビューしたようですけど。

『接吻』の不気味な素晴らしさは、なかなか言葉では言い表せません。
今後も多くの映画を発見していきたいですね。


Posted by: [M] : 2008年05月07日 13:20

拝啓 m様

どうも。
新緑も目にまぶしく、若葉の美しい今日この頃ですが、
いかがお過ごしでしょうか。

貴兄のBlogに寄稿するのは初めてすが、先日
渋谷ユーロスペースのレイトショーにて「接吻」
に接する機会を得て、小池栄子さんの素晴らしさに
いてもたってもいられずお便りいたしました。

かつては浅野ゆう子が所詮sexy bus stopだったかの
如く、彼女もまた野田氏の持ち駒(巨乳タレント)の
ひとつ程度にしか認識していなかったのですが、
犬猫あたりで「この認識は間違っているのでは?」と
疑心暗鬼になっていた小生に、この映画が明白な
回答を提供してくれました。

彼女はとても素敵な女優でありました。

これからも色々な気づきを得られる映画に沢山出会える
ことを祈らずにはいられません。

敬具


Posted by: A・N : 2008年05月02日 02:09

>natalieちゃん

久しぶりです。こちらは気合入れて午前中から行こうと思ってます。

先週の夜桜はまだ寒かったんじゃないかと思いますが、体は大丈夫でしたか?

ともあれ、今度会うときは元気な赤ちゃんを見せてください!


Posted by: [M] : 2008年04月03日 13:43

私も土曜日代々木公園で花見してました。
夜8時スタートだったけど、
妊婦のくせして夜中まで遊んでました。


Posted by: natalie : 2008年04月03日 11:58
Post a comment









Remember personal info?