2007年05月16日

フロイトならどう分析するのだろうか

たまにしか夢を見ない私ですが、久しぶりに見る夢に限って、犯罪に巻き込まれたり自ら犯罪を犯したりする内容ばかりで、朝飛び起きてしまうこともしばしばです。多くは今まさに警察に捕まろうとしているとか、親しい人間に犯罪がばれてしまうとかいった、ほとんど絶望的な状況に陥る直前、あるいはその只中に目が覚めるので、目覚めた時はホっと一安心して相も変らぬ日常に感謝したりも。この気の小ささから鑑みるに、私は本来犯罪には向いていない資質のようです。

さて、先日も出来れば現実には避けたい内容の夢を見ました。
中でも鮮明な記憶として残っているのが、いわゆる犯罪集団のリーダー的存在の男のいかにも犯罪者然とした顔。実は、某映画監督のそれだったのです。現実世界では私より年下であるはずのそのリーダーの、あまりに無慈悲な要請に逆らえない私は、サスペンスとしては三流、活劇としてもやはり三流という、ほとんど目も当てられない映画のようなつまらない事件に巻き込まれることになります。

とはいっても、見た夢の細部まで覚えていることなど滅多にないのも事実で、ほとんど断片しか思い出せません。覚えている細部を書くと下記のようになります。

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主な舞台は私の実家のリビング。何故か実家で寝ている私を、激しく揺り動かし起こそうとする一人の男。彼はある犯罪組織のリーダーで、恐らく私と彼は、以前より面識がある様子。「いったいどうしたんだ、こんな早朝に」と訝る私に、彼は「頼みがある」などと言って、私を階下のリビングに強引に連れて行こうとする。

リビングには、彼の部下と思しき数人の屈強な男たち(いずれも顔は不明)と、2つの女性の死体があり、リーダーは「これをすぐに処理してくれるな?」などと、それがさも私の義務であるかのようにで言い放つ。もちろん、とりあえずは断わってみる私。しかし彼とその部下たちの理不尽なまでのプレッシャーに屈した。ではそれがどんなプレッシャーだったのか、私をして死体処理のほうを選ばせてしまうこととは何なのか。それは今思えば驚くほど単純かつ情けない、母親にバレる、ということだったようだ。彼らは「お前の母親に言うぞ」とでも言ってきたのかもしれない。

その時ふと、私の視点は寝ている母親を俯瞰で見下ろす始点に切り替わる。どうやらこの夢は、マルチカメラで撮られている。階下の騒ぎを察知したのか目覚めたらしい母親の姿を見た私は、彼女がリビングに降りてくる前に、何としてでもその2体の死体を処理しなければならないと思うようになる。

時間が刻一刻と迫っているのをもう一つの視点で知っている私は、しかし、何を思ったのだろうか、その死体を隠すより先に、服を着せることを選んだ。「早く服を着せろ!お前らも手伝え!」と叫んだかどうか定かではないが、男3〜4人で死体に下着を穿かせたり衣服を着させている光景はあまりに強烈で、自らもそれに加担しながらも、極めて客観的な光景として脳裏に焼きついている。

さて、焦りながらも、何とか作業を追えた私に残されているのはあと数十秒。私はひとまず、その死体を車の中に隠そうと、数人の男たちと死体を抱えて外に出た。しかし、そこでリーダーは無情にもこう言うのだ。「だめだよ、ちゃんと処理してくれなきゃ」。つまりこの男は、母親が階下に降りてくるまでの残り数十秒で、死体を切り刻んで黒いゴミ袋に入れろとでも言うのだろうか。それは絶対に無理、と判断した私は、彼の言うことを無視して、足早に死体を車の傍に運んだ。私が汗だくでリビングに戻ると、何も知らない母親が、ちょうど降りてきたところだった。

しかし、何とか誤魔化せたか、と一安心する私を尻目に、隠れていたリーダーはまたしても非情な行動に。わざわざ玄関のチャイムを鳴らして、母親が出るように仕向けた彼は、こともあろうに、「ああ、これを○○君に借りていたので返しに来ました」などと先ほどとは打って変わって丁寧な口調で言うと、あるものを母親に差し出した。それは、思いつく限り卑猥な言葉と、どんな写真よりも下品な無修正写真とがパッケージに印刷された、1枚のアダルトdvdだったのだ。そして、その行為に私は、憤死するくらいのダメージを受けたのだった。死体を隠蔽するという行為の重大性を忘れ、貸した覚えもないアダルトdvdを母親に返却するという卑劣極まりない行動を前に、その場にただ崩れ落ちるしかなかった。

一方の母親は、目の前で繰り広げられる奇妙な光景を前にし、全てを(!)見抜いたのだろうか、リーダーに対し、あまりに不敵な笑みを浮かべる……。

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ここで携帯のアラームが鳴り、目が覚めてしまいました。
そもそも、夢に結末など求めるのはおかしいのかもしれませんが、悲しいほどに中途半端な夢だったと言うほかありません。そして、夢の中の設定に現実の状況を当てはめるのもまたおかしな話なのでしょうが、母親にバレたくないという一心で、殺人犯の片棒を担ぐという選択肢を選ぶなど、まったく理解出来ません。それでも、この夢には私の無意識が反映しているのでしょうか。
まぁこんな夢のためにわざわざフロイトを担ぎ出すまでもないのですが、それにしても奇怪な夢だったなぁ、と。

ちなみに、実は昨日も夢をみたのです。珍しいことは続くものですね。
今度は、不注意から(!)自分で自分の髪を切るという夢。ただし、こればかりは、今週中に美容室に行くと決めていた私にしてみれば、かなり現実世界との関連性が認められます。夢の中での私は、長かった髪をバッサリと切り落とし、それこそ「まことちゃん」のようになってしまい激しく悲嘆に暮れるのですが、それは現実にも少なからず影響を与えそう。とりあえず今回は、あまり切らないでおこうと思います。

2007年05月16日 12:25 | 映画雑記
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Comments

>Chocolateさま

でしょう? 何とも滑稽な夢で…。

Chocolateさんの夢は、なかなか過酷ですね。
アメリカ映画の影響でしょうか?
しかしそういうのは夢の中だけで勘弁してほしいですよね。


Posted by: [M] : 2007年05月21日 18:09

おもろい夢だね。楽しませて頂きました。(爆)
しかしそのリーダー、いいね〜アダルトビデオをママに渡すとは!!!

私も夢見る時は大体そういう夢とか多いかなー。
最近見た夢は相手が誰だかわからないけど、
頭を銃で撃ちぬかれて殺される夢。
夢の中で撃たれる時に叫んでたんだけど、
実際にも叫んでたらしく家族が超ビビって、起こされてそこで夢は終わり。

それから「エレファント」を見た後に見た夢は
何故か今の年齢で高校生とかで、
友達と二人で校舎を歩いていると、その友達の彼氏が
怒りくるって追いかけてきて後ろから銃で撃たれて死んでしまう夢。
映画の影響が大きいですね。

なんか私は自分が殺される、しかも銃でってパターンが多いです。


Posted by: Chocolate : 2007年05月20日 08:40
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