2006年08月14日

大停電の朝

今朝、いつものようにシャワーを浴びていると、突然全ての電気・ガスが消えてしまいました。すぐさま冷水と化したシャワーを無理やり浴び切ってブレイカーを見ると、一つも落ちてはいません。部屋の外はなにやら慌しい喧騒に包まれ始め、裸なのですぐに外に飛び出すことも出来ない私は、しばし、途方に暮れるしかありませんでした。しかし、月曜日なのでそうそう悠長なことも言っていられず、このマンションの電源が落ちたのかなぁ、などと考えながら朝の準備を淡々とこなしたのですが、この時期、クーラーを使えないというのは暑がりの私にとって予想以上に厳しく、それは例えば、下水道に頭の先まで浸かっているのと同じくらい不快極まりないと言っても決して大げさではないほどです。

ドライヤーも使えないので、とにかく日光で髪を乾かそうと濡れたままとりあえず着替えて外に出てみると、大家さんが「この辺一体全部停電です」と一言。そんなこともあるんだなぁと自転車にのって青山通りに出た瞬間に観た光景は自体の大きさを物語っていました。そこには、池尻大橋から田園都市線に乗れなかったと思しき人々が溢れ、皆渋谷方面に向かって歩いていたのです。パトカーやら消防車やらがサイレンを鳴らしながら何台も通り過ぎる青山通りを何とか進むと、通り沿いにあるコンビニの電気は全て落ちているし、信号はまだ動いていましたが、明らかにいつもの青山通りではありませんでした。

渋谷に着いてみるとJR以外はほとんど運転を見合わせており、警察官の姿もちらほら。私はJR利用者なので何とかなりましたが、駅の放送によれば、どうやら都内広域で停電が発生していて、交通が大混乱しているようでした。私が都内に住み始めてからこのようなことはなかったのではないでしょうか。幸いにしてまだお盆休み中ですから、渋谷はそれほどパニックにはなっていなかったようですが。

世界中で物騒な出来事が頻発している昨今、こういった自体に直面すると真っ先に思い浮かぶのが“テロ”という言葉ですが、それは昨日、『ユナイテッド93』というアメリカ映画を観てしまったこととも決して無関係ではありません。東京のような都市は、電力の供給を断ち切られてしまえば、まるで機能しなくなってしまうということが、図らずも証明されてしまった気がしました。この暑さがそれに拍車をかけることももまた言うまでもありません。

どうやらニュースに拠ればテロの可能性はないようです。
でもこういう地味な、しかし非=暴力的なテロがあってもおかしくないよなぁ、なんて思う月曜日の朝です。

というわけで、昨日観た『水の花』と『ユナイテッド93』に関してはまた別途。
とりわけ『ユナイテッド93』は、ポール・グリーングラスに「よくやった!」と言いたくなる佳作でした。本作の出来栄えを観て、『ボーン・スプレマシー』のことは忘れてあげようと思いました。

2006年08月14日 09:28 | 悲喜劇的日常
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Comments

>ナタやん

どうも久しぶりです。
友達も笹塚で影響なかったらしいからさ。まぁ車だったら気づかないでしょう。

しかし東京でテロがあったら、映画館なんかはどうなっちゃうんでしょうかね。まぁそんなこと考えてもしょうがないか……


Posted by: [M] : 2006年08月14日 14:58

お久しぶりです。
そんな大事だったのですね。。。

11時まで停電の事、知しませんでした。
(↑復旧後だよ。w)
午前中は都内を車で走っていたけど、
全く気づかなかったよ。あわわ。w

もし、テロがあったら
アタイみたいな人が
逃げ遅れるだろーなと思った。w


Posted by: ナタ : 2006年08月14日 14:16

>Chocolateさん

どうもです。
いやぁ、今朝は大変でした。夏じゃなかったらまだ良かったんですけど。

『ユナイテッド93』観た後に飛行機乗るのはなかなか勇気がいるかもしれませんね。。


Posted by: [M] : 2006年08月14日 12:12

こんにちわっ。

停電ニュースで見ましたよー。
大変だったみたいですね〜
私はハマの人間なので被害はありませんでしたけど、
明日は我が身!人事ではないぞ〜〜〜みたいな。

私も昨日「ユナイテッド93」見ましたよ。
改めて・・・色々思いました。

もうすぐ空の旅に出るのになんか飛行機乗るのが憂鬱。


Posted by: Chocolate : 2006年08月14日 10:47
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