2006年05月31日

必見備忘録 2006.6月編

とうとう観る事が叶わなかった『ファザー、サン』に関する文章の一切を、今後は読まないことにいたします。どこかで上映される機会があれば無論駆けつけたいと思いますが、5月は観るべき映画が多すぎたため、限られた時間を有効に使うためにはどうしても作品に個人的で残酷なプライオリティをつけざるを得ず、その中でこうした作品が漏れてしまうしか無かったという事実に、とりあえずはため息を漏らすしかありません。この落とし前は、すでにかなり話題になっているので黙っていても『ファザー、サン』より客入りが見込めるであろう『太陽』の初日に駆けつけるくらいではつかないでしょう。
しかしながら、シネマヴェーラ渋谷のラディカルなプログラミングにより長らく観たかった『エロ将軍と二十一人の愛妾』や『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』をついに観る事ができた喜びは一入でした。
『ダヴィンチ・コード』や『アンジェラ』といった話題作も積極的に観なければならないとは思いますが、「神代特集」すら一本も観られていない今、第三者に強引に劇場まで手を引っ張っていかれない限り、もはや自力では行けそうにありません。
そんな5月に続く6月も、どうやら忙しくなる模様。どうなることやら……


家の鍵』(上映中)
(岩波ホール 11:30/14:30/17:30〜19:25)

嫌われ松子の一生』(上映中)
(シネクイント 10:30/13:20/16:10/19:00〜21:30)

夢駆ける馬ドリーマー』(上映中)
(渋東シネタワー 11:30/13:55/16:20/18:45〜20:45)

ダック・シーズン』(上映中)
(シアター・イメージフォーラム 12:50/14:50/16:50/18:50〜20:35)

インプリント ぼっけえ、きょうてえ』(上映中)
(シアター・イメージフォーラム 21:30〜22:38)

ビッグ・リバー』(上映中)
(テアトル新宿 11:30/14:00/16:30/19:00〜21:05)

アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶』(上映中)
(ライズX 12:05/13:55/15:45/17:35/19:25〜20:50)

ロシアン・ドールズ』(上映中)
(シャンテ シネ 10:35/13:25/16:20/19:10〜21:35)

花よりもなほ』(6/3〜)
(渋谷シネパレス 10:00/12:40/15:20/18:00/20:40〜22:55)

≒天明屋尚』(6/3〜)
(ライズX 21:20〜22:40)

セキ★ララ』(6/3〜)
(シネマアートン下北沢 21:00〜22:23)

ココシリ』(6/3〜)
(シャンテ シネ 10:25/12:40/14:55/17:10/19:25〜21:10)

映画の授業 part.1 part.2」(〜6/10)
(アテネ・フランセ文化センターにて)

フランス古典映画への誘い」(6/6〜7/2)
(東京国立近代美術館フィルムセンター、東京日仏学院にて)

生と死と、エロスの輪舞 田中登の官能美学」(5/27〜6/23)
(ラピュタ阿佐ヶ谷にてレイトショー 6/10(土)〜16(金)『人妻暴行集団致死事件』 6/17(土)〜23(金)『(秘)色情めす市場』)

黒沢清による「絶対に成熟しない」KUROSAWA映画まつり」(6/3〜6/30)
(シネマヴェーラ渋谷にて)


『家の鍵』はどうも場所的に行きづらく足が遠のいておりますが、何とか。
『嫌われ松子の一生』はどうでしょう。賞賛の声が多いようですが……若干の不安を抱えつつ。
『夢駆ける馬ドリーマー』は馬が出てくるという以外に理由はありません。
『ダック・シーズン』は南米で撮られ、モノクロで、ジャームッシュやカウリスマキに比されていると言う点で、嘗て観た佳作『ある日、突然』とシンクロしたため。
『インプリント ぼっけえ、きょうてえ』がすでにテレヴィで放送されていたとは知りませんでしたが、今回は完全版の上映ということと、アメリカで上映禁止になったという、いつもながらのスキャンダリスト・三池に対する敬意として。
『ビッグ・リバー』はその監督の文章に触れ、大いに興味が涌いてきたため。
『アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶』はかなり盛況のようで。先日通りかかったら、ライズX前にチケット完売との張り紙がありました。映画としてより教養として観ておきたい作品。
『ロシアン・ドールズ』は未だまともに観た事がないセドリック・クラピッシュ作品ですが、そろそろ観ないとまずいだろうなぁ、ということで。
『花よりもなほ』は是枝作品であれば行かないわけにはいかないという理由で。
『≒天明屋尚』には、映画好きというより絵を描くのが好きな一個人として興味があります。
『セキ★ララ』は松江監督の旧作2本を観て、その出来栄えに感心したため。
『ココシリ』は東京国際映画祭の時から気になっていたのですが、予告編で駄目押しされたので。

その他4つの特集上映がありますが、そちらも新作同様の心構えで臨みたいと思います。

2006年05月31日 12:30 | 映画雑記
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Comments

>ファンクフジヤマ殿

『嫌われ松子〜』、昨日行くつもりでしたが、何となく気分が乗らなかったので見送りました。多分今週には。
個人的にああいう映像は好きではなかったのですが、それでも『下妻物語』にはそれ以上の何かを感じることが出来たので、今回もそれを期待したいと思います。


Posted by: [M] : 2006年06月05日 12:08

嫌われ松子はすごいと思われます。
まだ見てませんが。
東浩紀言うところの過視化した映像の極致を期待しております。


Posted by: ファンクフジヤマ : 2006年06月03日 01:05

>shimaさん

ご無沙汰です。といってもmixiの方にはいつも足跡残してますが。

田中登はshimaさん好みかもしれませんね。)『人妻暴行集団致死事件』も『(秘)色情めす市場』も一部分のみ鑑賞しているのですが、だからこそ、全編通して観たくなったというわけです。

shimaさんにとっては、『ビッグ・リバー』だけは外せないのでは? モニュメントヴァレー、死ぬまでに一度は行ってみたいです。


Posted by: [M] : 2006年06月02日 09:02

「生と死と、エロスの輪舞・・・」って、そんなん観なくては!だわ(笑)
最近とんと映画を観ていないのですがビッグ・リバーこそはと思っているのです。


Posted by: shima : 2006年06月01日 20:04

[R]殿

同じく見逃しましたか! かくなる上は、下高井戸シネマに期待したいところですね。
『亀も空を飛ぶ』は本当に必見ですので、可能であればCS等もチェックしたほうがいいですよ。
『瞬間の記憶』はなるはやで行きます。


Posted by: [M] : 2006年05月31日 16:54

僕も見事に『ファザー、サン』を見逃してしまいました!………。
短期間のレイトショーは、やはりどうもタイミングが難しいです。
体調が重要視される「ソクーロフ節」となれば、なおさらのこと。
とてつもない後悔に捕われ、自責の念に駆られております。
モーニングで上映されないかなぁ…。

『ある子供』も『亀も空を飛ぶ』もできれば映画館で観たい…。
『瞬間の記憶』はまだ上映されているんですね。僕も教養として観ておきたい。


Posted by: [R] : 2006年05月31日 14:12
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