2006年03月28日

リチャード・フライシャー、逝く

fleischerrichard[1].jpg定期巡回しているブログでたまたまこのニュースを発見した時、思わず「ああ…」と声を漏らしてしまいました。すぐにGoogle Newsで検索してみると、たった6件しか記事になっておらず、その扱いが適当だったかどうかは別として、とりあえずこれをいち早く記事にした「四国新聞」「徳島新聞」「日刊スポーツ」を褒め称えたいと思います。

新聞記事では詳述されていませんが、父親のマックス・フライシャーは「ポパイ」の生みの親で、弟のデイヴ・フライシャーとともにフライシャー兄弟として知られてもいるようですが、しかし私の場合、関心はそちらのほうにはほとんどなく、あくまでリチャード・フライシャーとその作品に向けられていました。とは言っても、実は40年代後半から映画を撮り始めたフライシャーの作品を劇場で観たことは一度もなく、あくまでヴィデオで数本鑑賞したに過ぎません。
にもかかわらず、では何故その死に驚いたのかといえば、やはり私が敬愛する、フライシャーとほぼ同世代のロバート・アルドリッチのことは今でも頻繁に思い出すのに、その悲報を聞くまで、フライシャーその人をそれほど思い出す機会がなかったからだと思うのです。もちろん、私が観た彼の作品はいずれも素晴らしく、ジャンルを軽々と横断していく職人的資質は、こちらの思惑を超えて、賞賛に値すると思います。だけれどもやはり、60本を越える彼のフィルモグラフィーのほんの一握りしか観ていないということが、あるいは、私の中の希薄なフライシャー像へと繋がったのかもしれません。

というわけで、端から追悼など出来はしない立場である私ではありますが、せめて、今観ることの出来るフライシャー作品を全て観尽くしたいと思います。

2006年03月28日 09:57 | 映画雑記
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