2005年09月27日

TSUTAYA“から”返却される

先週はちょっと観きれないほどのヴィデオ・dvdをレンタルしてきたんですが、それを昨日返却した際、誤って私物のヴィデオも一緒に返却してしまいました。この場合、返却ではなく、奉仕ということになりますが。
何故それに気が付いたかというと、会社のほうにTSUTAYAの店員から電話があったからです。実はその私物ヴィデオ、恐らくどこのTSUTAYAにも置いていないだろう非常に貴重なイタリア映画でして、そのまま店頭に並べればそれなりの需要を生んだだろうな、とも思うのですが、もちろんそんなことが起こるはずもなく、昨晩、今度は私のほうが返却してもらいに行ったところ、すでにTSUTAYAは閉店しておりましたので、本日再度行かねばなりません。

まぁそんな話はどうでもいいとして、先週は劇場でも2作品鑑賞しました。
1本目はヴィンチェンゾ・ナタリの新作『NOTHING』。シネセゾン渋谷の客入りは初回で6割くらいでした。ヴィンチェンゾ・ナタリは悪く言えば“映像派”的な部分があるのですが、それが一人歩きしているという感覚はなく、あくまで、あの画面は物語の世界観を表現するための手段なのではないか、と。不可避的な“何か”から何とか逃れようとする人間が右往左往する彼の作品には、その“何か”を表す強烈な映像が要請されるのではないかと思います。で、『NOTHING』ですが、通常の映画では観ることの出来ないカメラの視点があって、それ自体は確かに面白い発想だな、とも思いました。明らかに笑いを意図したシーンにも素直に笑えたので、全体としては悪くないといった感じ。

2本目はすでに鑑賞済みの『リンダ リンダ リンダ』です。鑑賞前に山下監督の旧作を2本観て、遅まきながらその才能を確信。何としても劇場でもう一度観たくなってきたので。すでに公開から2ヶ月が経とうとしていたせいか、会場のシネ・アミューズには10人ほどの観客のみでした。2度鑑賞した今、『運命じゃない人』に続いて強力プッシュの映画だと言えるでしょう。まだご覧になっていない方、恐らく貴方が想像している以上によく出来た作品だと思いますので、是非。

そうそう、本来であれば土曜日にグルダットの『渇き』を鑑賞する予定でした。が、ヤクザな雑用に追われて、断念。残念至極。これでまた当分インド映画から離れることになるでしょう。

最後に、冒頭に書いたヴィデオのタイトルは『愛と殺意』です。Googleで検索せずにこのタイトルが誰の映画かわかった方とは、是非酒でも飲みながら映画の話をしてみたいです。

2005年09月27日 18:00 | 映画雑記
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Comments

>yasushiさま

はじめまして。コメントありがとうございます。

すでにお分かりのように、『愛と殺意』はアントニオーニのデビュー作です。日本未公開でヴィデオも発売されていないと思います。先日日テレ深夜枠で放送されたものを録画したのです。

おっしゃるとおり、最近観たミニシアター系の日本映画は、ことごとく当たっていますね。yasushiさんのサイトを拝見しましたが、趣味が結構かぶりますね。

映画を撮っていらっしゃるようなので、今後はその動向に注目させていただきます。

また遊びに来てください。


>こヴィさま

やはり貴兄はチェック済みでしたか。
ヴィデオお貸ししますよ。といってもまだ観ていないので、なるはやで鑑賞してご連絡します。

『NOTHING』併映の『RYAN』ですが、これにはちょっと驚きました。CGアニメも行くところまで行った感がありましたが、なるほどこういう手もあったか、と唸らせます。ノリは『ウェイキング・ライフ』でしたよ。


Posted by: [M] : 2005年09月28日 18:29

[M]様、殿、先生 『愛と殺意』貸してください! 先日の放映、後半しか見れませんでした…。
『NOTHING』併映のアニメが気になります。


Posted by: こヴィ : 2005年09月28日 17:34

初めましての書き込みです。
以前から時々拝見させていただいていました。

『愛と殺意』ってミケランジェロ・アントニオーニの初監督作品ですよね。確か?ヴィデオとしては販売していたのですね。
なぜ知っているかというと、この間日テレかTBSの民放で深夜に放送していました。
とても興味深いなあ、というか、凄く好きな50’60’代の映画の香りが漂っていたのでテレビ欄を検索したら『愛と殺意』ミケランジェロ・アントニオーニと書いてありビックリしました。恥ずかしながら全く知らなかったもので。

『リンダリンダリンダ』も『運命じゃない人』もとても素晴らしい作品ですね。山下監督には脱帽です。『くりいむレモン』は個人的には駄目でしたが、その他の作品は秀作ですね。


Posted by: yasushi : 2005年09月28日 13:12
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