2005年06月10日

『ハイド・アンド・シーク -暗闇のかくれんぼ-』を前にするなら、むしろ鈍感でいたいということ

原題:HIDE AND SEEK
上映時間:102分
監督:ジョン・ポルソン

本作の宣伝文句には、“感動系スリラー”という言葉が使われていました。しかし、いったいどこが“感動系”なのか、私は理解に苦しみます。

などと大人気ない言いがかりは自粛するとして、もちろん、そのような宣伝の煽りに私が“釣られた”わけではないのですが、このコピーの弱さは、“感動”という言葉を、“涙=叙情性”という一義にしか捉えていない部分であって、映画における“感動”とは、決してそれに留まるものではないにもかかわらず、未だ人間の“弱さ=涙”に訴えようとしているさもしさにあるのではないか、と。

実際、私はダコタ・ファニングが常軌を逸しつつ「チャーリー! チャーリー!!」と叫ぶ場面に“感動”しましたが、それは文字通り“心が揺さぶられた”という意味において“感動”したのであり、それ以外で、本作のいかなる部分にも涙を流すことなど無く、いや、その予兆すら感じられなかったという事実。

これは単に、私が鈍感なだけでしょうか? 
もしそうであっても、一向にかまいません。本作を前するなら、私は鈍感で結構です。

2005年06月10日 00:05 | 邦題:は行
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