2005年06月22日

爆音レイト〜「日本ジェリー党」の夜

昨日、仕事中に急遽「今日は爆音だ!」という啓示めいたものがあり、だからといって平日のレイトで吉祥寺を訪れるには相応の覚悟がいるので、若干逡巡した挙げ句、相棒のng氏にメールをし、つい2ヶ月程前に『GERRY』を観たという彼を無理に誘い出しました。
最後にバウスシアターに行ったのはもう遠い昔で、確か『アルファビル』をレイトショーで観たようなそんな曖昧な記憶しか残っていませんが、とにかく20:00過ぎに到着した我々は、てっきり整理券制だと勘違いしていたので、チケット発売までの時間をもてあましてしまい、それならと、空いた時間はビールを流し込むことで埋め、それぞれが2回目の体験となる『GERRY』に臨みました。

スクリーンの手前には左右にライブ用のスピーカーが4つずつ積まれていて、そんなものを見てしまうと、今日の爆音『GERRY』は冒頭からものすごいことになるだろうなという期待がいやでも高まりましたが、よく考えれば、『GERRY』の音楽はどちらかと言うと控えめなもので、それでもやはり、ライズXで観た時とは比べ物にならない音の力を実感していると、中盤辺りから、2人の主人公、ケイシー・アフレックとマット・デイモンの足音が、まさしく“生命の響き”のような迫力で私の体を突き抜け、そうだ、この映画はこの足音こそが魅力だったのだ、ということを改めて思い出し、それどころか、風の音や不気味ともいえるピアノや、何の楽器かはわかりませんが、とにかく地面から湧き上がってくるような低音が、耳を通り越してまさに全身に襲い掛かり、それがフィルムの質感と相まって、曰く言い難い感動を齎してくれました。
本作については今月の短評でも書きますが、そんな感動に囚われていた私の横で、ng氏はあろうことか半分ほど意識を失っていた模様。爆音は、どうやらそのような効果も孕んでいるようです。

その後、一端ng氏と別れ、私は自転車を取りに渋谷駅に立ち寄り、再度わが家で集合。主に映画を観ると言うことについて、久々に熱い会話を繰り広げました。結局今朝の3:30頃まで飲んで、彼は半死半生のまま帰宅。私も死んだように眠り、今朝は遅刻でしたが、かなり充実した一日だったことは確かでしょう。

>ng氏へ
貸した3冊の本の感想、近くお聞かせいただければと思います。

2005年06月22日 13:08 | 悲喜劇的日常
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Comments

>ng殿

昨日はオツカレでした。
今日職場で、後輩に『GERRY』のことを話したら、「あれはヴィデオで観るもんじゃないっすよ。結構辛いっすよね〜」と言っていました。辛いのはヴィデオで観たときばかりじゃないぞ、貴兄を思い出し、私はこう返してやりました。


Posted by: [M] : 2005年06月22日 22:27

爆音ならぬ爆眠ナイトでしたね。爆音でびっくりして目が覚めたりと、改めて爆音の効果を再確認できましたよ。本どうもでした。


Posted by: ng : 2005年06月22日 15:04
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