2005年02月08日

再見の必要性、あるいは、裏切りの可能性

現在、『復讐者に憐れみを』に関するテクストを書いていますが、書く内に、どうやら本作は再見せねばならない気がしてきました。というのも、あれほどまでに『オールド・ボーイ』に熱狂してしまった私は、本作を、『オールド・ボーイ』との比較という極めて偏った見地からしか観れなかったように思うのです。もちろん、“復讐三部作”と監督自身が宣言している通り、その第一作目である本作と、第二作目である『オールド・ボーイ』との間には何より主題の一貫性があるのだし、それらを垂直に貫いている何かや、微細な類似性、あるいは、ドラマとしての可能性の差異等々、比較することで見えてくることがあるのも事実です。ただしそのためにはやはり、『復讐者に憐れみを』をある一つの完結した作品として鑑賞すべきだったと。そのためには、もう一度鑑賞する必要があると感じました。
今週観る作品はすでに3本ほど決めていましたが、そこに割り込む形で観直さねばならないでしょう。ここは一つ、『パッチギ』あたりに譲ってもらうことにします。一番効率的なのは、同じ武蔵野館でモーニング&レイト上映している『もし、あなたなら』の最終回と連続で観ることです。やや過酷な数百分ですが、それだけの価値はあると確信しております。

さて、今週はちょっと面白い集まりがあります。俗に言う“OFF会”というやつです。
私もちょくちょく顔を出させてもらっている(無形の)映画好き集団が一同に会する貴重な機会なのですが、年齢も職業も住まいも様々、もちろん、好きな映画だって違うであろういい大人たちが集まり語らうことなど、これまでの私の人生で一度としてありませんでした。名前も顔も知らなかった人々と映画のみを媒介に語りあうということ。ただし、本来映画にはそのようなことをたやすく成立せしめてしまうような魔力が備わっていますから案ずるには及びません。想像しただけで、いや、ほとんど想像することすら出来ないというのが正直なところですが、今から胸が躍る様なそんな気分です。当日参加される方々を、いい意味で裏切っていければと密かに思っております。
事後報告は、このブログでも何らかの形でなされるでしょう。

あ、最後に左側のメニューを若干マイナーチェンジいたしました。
一先ず観た映画に関しては名前を残していこうかと。リンクが張られていないタイトルについては、“レビュー待ち”ということで。その“待ち”が永遠になる可能性も充分に孕んではいるのですが……

2005年02月08日 23:00 | 映画雑記
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Comments

>Billyさま

ヤクザな雑用に追われてご返事が遅くなりました。
三部作の完結編は、女性が主人公だとか。またまたタランティーノが嫉妬した挙げ句憤死、という事態にならなければ良いのですが・・・
受験勉強の合間に、是非ご覧下さい。


Posted by: [M] : 2005年02月14日 12:16

なんだかますます期待が大きくなってきました。
いずれ絶対に観ますが、早く観たいです。
3部作の完結編はこれまた凄いんでしょうね。
ゾクゾク。


Posted by: Billy : 2005年02月10日 23:43
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