2005年01月19日

『オールド・ボーイ』、物語を超えていく画面の連鎖

オールド・ボーイ全ての始まりは、どこかの劇場で2004年の夏頃に観た予告編における、ほとんど一瞬だけ見受けられたあのアクションシーンを目にした時だったかと思います。十人位はいるであろう猛者たちを相手に、たった一人で立ち向かっていくシーンです。薄暗い廊下という舞台装置と、横長の画面。しかも、“復讐”という魅力的な題材であれば尚更、私の期待は次第に高まっていったのです。どうやら“復讐”という題材は、観るものの健康にも良いのかもしれません。

『オールド・ボーイ』は日本の漫画を原作にしているらしく、カンヌでグランプリを獲得し、審査委員長だったクエンティン・タランティーノが最大級の賛辞を贈ったらしく、すでにハリウッドでのリメイクが決定されていて、ユニヴァーサルが高額でリメイク権を獲得したらしいです。漫画を読んだわけでもなく、カンヌの授賞式に居合わせたわけでもなく、いわんやユニヴァーサルに友人もいるはずもない私は、『オールド・ボーイ』を観るまで、様々なメディアで見たり聞いたりしたかもしれないような作品外的な情報しか持ちえていませんでした。観ていないのですからそれも当然ですが、3回観た今、それらの情報は取るに足らないと断言しましょう。

思えば、3回観た印象はそれぞれ違うものでした。
それぞれを一言で言うなら、1回目は“絶句”、2回目は“驚愕”、そして3回目は“確信”となります。では、何故繰り返し観ることになったのかと問われても、それを説明するのは難しいと言わねばなりません。観た直後に感じた、“もう一度観なければ”という心の声に従っただけなのですから。しかし、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目に向かって、ある思いを強めていったことだけは確かです。その思いとは、画面を“観る”ことが如何に重要か、ということです。再確認と言っていいその自覚は、映画作品外の情報が溢れていくにつれ、次第に強いものとなっていったのです。

あくまで私の中の一般論に拠れば、映画を観るとき、人は物語に左右され易いのではないかと思います。無論、この一般論から私自身を除外するつもりなど毛頭ありません。自身の経験に照らし合わせてみれば、物語は自己に安心を与えこそすれ、決して不安にさせることはなかったからです。さらに踏み込めば、観る者がそれぞれに頭の中で構築する何かが物語であり、それが孕み持つ“都合のよさ”とこれから私が述べようとしている“画面自体の持つ力学”とは、ある作品内においても別種の思考を要請するものなのです。映画において絶対的なものがあるとすれば、それは“画面”と“上映時間”だけで、物語はその意味で相対的な位置に留まらざるを得ないのです。

ところで『オールド・ボーイ』は、物語に多くを負う映画だと言えるかもしれません。“結末を明かすな”という宣伝文句が多分に語っているように、それが監督の本意かどうかは別として、日本における本作はその“謎解き”に重点が置かれているからです。この時点で『オールド・ボーイ』は、ミステリー的様相を帯び始める。予め“何故監禁されたのか”という主題が知れ渡っていては、それも詮無く認めざるを得ないでしょう。『オールド・ボーイ』は、その物語が観客を牽引する映画だと……
事実、『オールド・ボーイ』の物語展開は観るものを惹き付けるに充分な要素が多く備わっています。監禁生活とその終了に至る主人公・オ・デスの心的葛藤と変容、そして炸裂する肉体的鍛錬の成果。決意した復讐が人生の復習へと滑っていく過程での恋愛と記憶をめぐるドラマ。そして、その復讐心が黒幕であるイ・ウジンの復讐によって凌駕されていく大胆な転換等々、この2時間に及ぶ映画を、その説話だけに注目し語ることは充分に可能で、それはそれで様々な賞賛やそれに対する異論を生み出すに値すると言えます。しかし物語というものは先に述べたごとく、観客によって変幻自在なものです。登場人物の心理は、精緻な説明的描写をもってしても、全てを理解することなど出来ません。結局、映画の解釈など極めて曖昧なもので、だからこそ様々な意見が生まれるのですから。
だとするなら、では、私が本作を観終えた上で、“確”かに“信”じたものは何だったのか。

3回にわたり『オールド・ボーイ』を観た私は、次第に物語を放棄していきました。いや、物語を放棄するために3回観た、と今では言えるかもしれません。絶対的であろう“画面”と“”時間”に正面から向き合うしかない。言葉を失い、劇場で途方に暮れもしたあの興奮は一体何だったのか、その原因は、断片であるショットがいかにして統合され、時に省略され、そしてぶつかり合いながらも思いもしなかったような効果が生まれたのか、それらに求めることが出来るはずだと思ったからです。もはや相対的でしかない物語は一端括弧にくくり、復讐という魅力的題材にも目を瞑って、すがるように“画面”を観続けるしかなかったのです。

ただし、だからといって『オールド・ボーイ』における重要なファクターは、実は画面を観ることだけでは分かり得ないでしょう。ともすれば叙情的な、あるいは悲劇的な、もしくはドラマティックな、明らかに画面との相乗効果を狙った音楽の存在を忘れてはならないのです。実際、そこからどのような物語が語られようとも、あの冒頭の、リリカルなピアノとストリングスによる重奏から一転して激しくドラマティックなリズムを刻む「Look Who's Talking」という曲と、タイトルバックからファーストシーンへの推移との、完璧な調和が持つ力には、心地よい敗北感と嫉妬を感じました。まさに息を飲むようなその“画面”には、しかたなく曖昧な言葉に逃げれば、これから始まろうとしているドラマの開始を告げるに相応しく、ショットの“生”というべきものが刻まれていたのではないでしょうか。その身をネクタイ一本で支えられている“犬にも劣る男”と、彼を腕一本で支える主人公オ・デスをやや遠目から捉えたごく短いショットに、カンヌの審査委員長は確実に嫉妬心を抱いたと思います。画面のフォトジェニック性を無視できないクエンティン・タランティーノが、「グレイト!」などと言わずとも、あの画面に充満する“映画的な力”を容易に実感できるからです。つまり、それは観客である私を興奮させるに充分なショットだった、と。これから始まる凄絶なドラマの予兆を感じさせながらも、あくまで“映画”たろうとするが故の“虚構性”を突きつけるそのショットに反応した観客は、“物語”という相対的なものに対峙する前に、まさしくショットそのものの力に圧倒されたのではないかとすら思ってしまいます。

劇中、私自身が観るたび同じように胸が躍ったシーンは、予告編で観たあの殴りこみのシーンに他なりません。雑居ビルの7.5階に位置する怪しき監禁ビジネスの舞台へと主人公が殴りこむ時、その手に握られている金槌にはまさしく“武器(ウェポン)”としての存在感が漲っていて、それはもはや工具(ツール)ではなく、しかし、常軌を逸したシークエンスショットが始まってしまえば、その小道具使いの上手さに驚いている暇も無い(同様に、CD-ROMや歯ブラシがたちどころに武器として生まれ変わるシーンを想起することが出来ます)。約3分に渡って展開される1vs18の格闘シーンは、絶対にワンショットで撮られるべきだったと、根拠も無く思わせるほど映画的魅力に富んでいて、その時背景に流れる、本作のタイトルと同じ名前を持つ「old boy」という悲痛なサウンドトラックもまた、右方向に進んでは左に戻り、また右に進んでいく緩やかな横移動のカメラの動きを言葉も無く説明しているかのようです。背中にナイフを刺されながらも一人、また一人とぶちのめしていくオ・デスは、まさに怪物(モンスター)というに相応しい。長いシークエンスショットが終わった後のさらなる戦闘を、漫画的省略が生み出す乾いた笑いとして描くリズム感も含め、この一連のシークエンスは間違いなく私の生涯に残る記憶として深い刻印を残しました。

ところで、『オールド・ボーイ』はR-15指定ですが、その理由は、恐らく残酷で執拗な暴力描写に求めることが出来るでしょう。あるいは、カン・ヘジョン演じるミドとの生々しいセックスシーンにも拠るのかもしれませんが、いずれにせよ指定とは何の関係のない私にとってさしたる問題もありません。ここでの考えてみたいのは、映画においては残酷ささえもが“イメージ”であるということ。この“イメージ”という言葉は、その名のごとく、観客による想像の産物です。何故なら、『オールド・ボーイ』において、所謂目を覆わしむるシーンなど一つとしてないからです。金槌で歯を折る拷問シーンも、舌をハサミで切断するシーンも、その行為の瞬間だけは悉く排除されています。にもかかわらず、人は、あたかもその瞬間を目にしているが如く、“残酷”なイメージを想像してしまうのです。結果としての描写(折られた歯や切断された舌)が観客のイメージを決定するという、映画における“当たり前”の事実。ここでも観客は、物語同様、ある種の“捏造”によって映画を“理解”していくことになります。もちろん、何を見せ何を隠すかという問題に、監督であるパク・チャヌクが意識的だったということを忘れてはならないでしょう。『オールド・ボーイ』にはいずれも印象的な24曲のサウンドトラックが使用されていますが、それらももちろん、イメージの増幅を助けるという意味で、意図的に配置されているのです。

そのように考えると、『オールド・ボーイ』という映画は、ショット同士をいかにつなぎ、そこにどのような楽曲を被せるかという、言ってみれば、映画の根源的創造性を真摯に追求した作品だと言えると思います。一言で言えば、“編集”の映画だと言えるかもしれません。無論、主要な俳優陣の演出は申し分無いし、原作とは違う着地点を持つと言われている脚本自体も悪くないのですが、3回観た私は、その撮影自体の素晴らしさ(とりわけヒッチコックの影響かとも思われる俯瞰ショットの美しさ)も含め、やはり本作を“編集の映画”と呼びたい。
その最たる部分は、先に述べた冒頭のシーンと、ラスト近く、ユ・ジテ演じるイ・ウジンが自ら命を絶とうとする姉を腕一本で支えようとするシーンとの見事な対比と、その後に続く、イ・ウジンの自殺シーンの悲壮感に集約されていたと思います。愛する姉を支えきれなかったイ・ウジンの、その手のクローズアップが引き金をひくショットに連なるあたりの呼吸には、心底感動し、そして動揺しました。何と凄まじく、同時に美しい映画だろうか、と。
この賞賛の矛先は、映画において無くてはならない“編集”という要素に向けられているのかもしれません。そして、本作を(現時点での)生涯の10本だと確信させたのは、“映画を観る”という行為の難しさを、改めて考えさせてくれたことに拠るのです。

2005年01月19日 19:10 | 邦題:あ行
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Comments

>ng殿

貴兄の主張には素直に肯けますね。
マンガが原作であることと、マンガ的方法論で作品を作ることは全く別物です。いくつかのシーンを思い出してみたのですが、件の印象を齎しめた要因として、カメラ位置が挙げられると思います。つまり、構図のインパクトを感じさせる画面が意図的に配置されている感覚、とでもいいましょうか。それらを“繋ぐ”手法が、あるいはマンガやアニメーション的感覚を催させるのかもしれません。

>押してダメなら引いてみろ!
全くその通りですね。表現の新しさは、もはやそのようにしか生み出せないとすら思います。


Posted by: [M] : 2005年04月08日 16:49

ようやくDVDをかりてみました。編集の映画というのは納得です。
部分的な話になりますが、映像の力を再認識するようなシーンがいくつかありました。それらを思い返すと、通常映画で前提となっているものが欠如していたように思います。それは奥行きであったり時間であったり、二つを繋ぐためのシーンであったり・・。どこか漫画やアニメのような、表現が限定されている媒体が作り出した表現方法をわざわざあてはめることで、今までにない俯瞰や空間が生まれているような感じがしました。教訓其の一;押してダメなら引いてみろ! と改めて教えてもらった気がします。


Posted by: ng : 2005年04月07日 22:42

>treevillage様

コメントありがとうございます。冗長な拙文を読んでいただき、恐縮です。アメリカではまだ公開されていなかったんですね。

リメイク版の情報、感謝です。Justin Linは以前サンダンスで注目された監督みたいですね。「Better Luck Tomorrow」は日本で公開されていないと思うのですが、非常に興味をそそられます。

また遊びに来てください。
今後とも宜しくお願いします。


Posted by: [M] : 2005年03月08日 18:26

きのう初めて見ました。こちらアメリカではまだ公開されていず、知り合いに香港製のDVDを借りてみました。いまだにいろんなシーンが頭のいろんな場所にくっついて離れません。
それにしても、この文章も素晴らしい...なぜ自分が引きつけられたかが再確認できる文章...うーんうらやましいです。また読みにきます(ていうか今日一日でけっこう読ませていただきました!)
ちなみに今日imdbで調べたところ、監督はアジア系アメリカンのJustin Linという監督です。彼の前作"Better Luck Tomorrow"はアジア系アメリカ人達を主人公に据えた初めてのメジャー映画で、オールドボーイほどのインパクトはありませんが、結構好きな映画です。


Posted by: treevillage : 2005年03月08日 16:46

>mikioさま

TB&コメントありがとうございます。
粉川哲夫氏のテクストにもあった“キリスト今日的世界観”や、神話的な側面には肯ける部分があります。
私はあえて物語には触れていませんが、本作における“深刻さ”は、いやでも画面に滲み出ていましたね。

リメイク版は、監督によると思います。国が違えば、絶対に違う雰囲気の映画にならざるを得ませんから、全く違う映画として観ることになろうかと。


Posted by: [M] : 2005年01月21日 12:18

トラックバックありがとうございました。

「“編集”の映画」という指摘,ハッとさせられました。なるほどという感じです。

原作は,原作で一つの世界なのですが,僕にとっては,映画の物語のほうにより深刻なものを感じました。ハリウッドのリメイク版はどうなんでしょうか?


Posted by: mikio : 2005年01月21日 10:27

>teralinさま

コメントありがとうございます。
ハリウッドのリメイクは、多分観ますが、あまり期待は…だれが監督するかにもよりますよね。
この映画を昨年のベストに挙げられている方が多いのも納得です。

>yyz88さま

ありがとうございます。
おっしゃるとおり、これは繰り返し観ることで多くの発見がありました。皆さん、好きな方は2回以上観られているようですね。
是非また観ていただき、新たな発見がありましたら教えてください!


Posted by: [M] : 2005年01月20日 19:09

>Mou様

こんにちは。
もろさんはシネカノンの方でしたか。いやぁ、Mouさんも「ウェポン」に注目されていたとは! 確かに、『北国の帝王』も確かに。私は、ジャッキー映画における床几(木製の簡単なベンチ)を思い出しました。

是非読んでみたいので、コピーお願いします!


Posted by: [M] : 2005年01月20日 19:04

TBありがとうございました

>映画の根源的創造性を真摯に追求した作品

私も同じような事を思って観てました。さらに編集の上手さに関しても同感ですね。

DVDを持っているのですでに2回見てますが、毎回違う発見がありそうな映画で、映画好きが研究するには非常に良いサンプルになるのではないかという気がしています。

それにしても、非常に的を得た文章で、読みながら頷くばかり。近いうちにもう1回見てみようと思います^^


Posted by: yyz88 : 2005年01月20日 17:46

TBありがとうございました。
レビューを読ませていただきました。なかなか深い考察ですね。
この作品は私は私にとっては2004年のベスト映画となりました。
劇場で2回観たのですが、こちらのレビューを読ませていただいて、
また観たい気持ちになりました。
ハリウッドでのリメークも楽しみですが、
この作品を上回ることはないような気がしています。


Posted by: Teralin : 2005年01月20日 17:44

『オールド・ボーイ』はぼくも2回見ました。マイミクのもろさんが宣伝した映画です。映像の力が好きです。
「ウェポン」については公開時、雑誌『ポパイ』に書きました。あの金づちほどすごい「ウェポン」はありません。『北国の帝王』のリー・マーヴィンとアーネスト・ボーグナインが持つ角材や斧に匹敵すると思います。今度、オフ会で会ったとき、そのコピーを持っていきますね。


Posted by: Mou : 2005年01月20日 16:45

>雄さま

ご賛同ありがとうございます。
是非とももう一度ご覧になっていただきたいです。
評価は人ぞれぞれですが、ここまで熱狂した映画は久々だったもので、つい力が入ってしまいました。正直、読み返すのも恥ずかしいです。

>shimaさま

随分とお待たせしてしまいました。
冷静に書こうと思っていても、なかなか出来ないものですね。ある意味、いい勉強になりました。
もう一度観たら、またコメントください。


Posted by: [M] : 2005年01月20日 01:34

おつかれさまでした。
楽しみに待っていた分、存分に堪能させていただきました。
そしてもう一度、スクリーンで観てみたいと思いました。


Posted by: shima : 2005年01月20日 01:22

予告通りの力作評ですね。「ショットそのものの力」には全く同感です。私、この映画は苦手なのですが、「生涯の10本」と書かれては、もう一度見ないわけにはいきません。


Posted by: : 2005年01月20日 00:39
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