2004年07月16日

興奮・饒舌・沈黙〜「青山真治・阿部和重・中原昌也のシネコン」

神田川淫乱戦争先日購入した「青山真治・阿部和重・中原昌也のシネコン」(リトルモア刊)を読了しました。この手の対談集は、本人たちが(仕事を忘れて)どの程度楽しんでいるのかという部分で面白さが決まると思うのですが、その意味では、大変面白く読むことが出来たかと。三人に共通しているのは“映画が好きだ”という単純にして決定的な事実のみですが、年齢的な差や生きてきた環境の差などが、時に、それぞれに話を無方向に展開させ、阿部氏と中原氏による“エロ話の掛け合い”へと駆り立てもするのですが、そうかと思えば3人で「ジェス・フランコは素晴らしい!」などと意見を一致させてみたり、なんと言うか、普通の人間から見れば映画好き同士のたわいもない会話なのですが、映画好きにしてみればそれこそが感動的なのだとも思われ。

誰かと映画について話すとき、未だに自分がとめどなく興奮していることに気が付いたりすることもしばしばですが、そういった場合、大体において相手は妙にしらけきっていることが多く、こちらの興奮など全く伝わっていないのではないかといささか不安になったりもするものです。いや、本当はそんな興奮が相手に伝わってしまうことほど恥ずかしいことはないわけで、ちょっと軌道修正して照れ隠しに相手の意見など求めても見るのですが、それに対し、照れながらも激しく同意してみたり、断固として反対してみたり、その器用さは滑稽の域に達してるな、と我ながら思っています。

さて、現在のblog流行の波に乗じ、このサイトも近日中にリニューアルしてみようかと。実際、当初の目的に反して今では日記系テキストサイトへと変貌しつつありますし、更新の手軽さはもちろん、外部へと開かれることは悪いことじゃないな、と。密かにご期待ください。

で、明日はイオセリアーニ、体力的・時間的余裕があれば、万田邦敏オールナイトにも足を運びたいと思います。あ、『浮気な家族』も観ないと…

2004年07月16日 11:22 | 映画雑記
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