2004年07月05日

朝からコメディを演じる不条理

エアベッドの広告例えばコメディ映画などにおいては、寝ている間にベッドから別の場所に移動させられ、起きてみてびっくり、そこで笑いが起こるというパターンなどを目にします。現実世界でも、かなり泥酔しているときなど、自分が寝ている場所や状況についてまるで理解できなかったりという経験があるのですが。ただし、酔ってもいなくていつもどおり安眠しているときに、ベッドがそっくりそのままなくなっている、という状況に出くわしたとき、人はどのような反応をするのでしょう。今朝は、身をもってそんな体験をしました。

そもそもベッドがなくなるという状況自体、手品とかイリュージョンとか、つまり何らかのタネがなければありえないと私は思っていたのですが、まさか自分が誰の手も借りずにそんな芸当をやってのけるとは…

今朝我が身に起こった“珍事”、こうして文章に起こしてしまうとなんとも間抜けで、笑うことすら出来ないと思われますが、ここまで書いたので勢いに乗って続きをかいてしまうと、私が普段寝ているベッドは、所謂エアベッドというやつで、通常ベッドの中に入っているであろう、スプリングとか、ウレタンとか、水とか、そういうものの変わりにただ空気だけが入っているという代物なのですが、どうやら何かの拍子にそのベッドに“穴”が空いたらしく、その空気は、約5時間かけて私のベッドからゆっくりと抜け出ていまして、目が覚めたときには、私は完全に空気が抜けきったベッド、というよりむしろ薄っぺらい“ゴム”の上に横たわっていたので、体中に鈍い痛みを感じずにはいられなかったというわけです。目覚めたときの、あの何ともいえない不快感…熟睡していたはずなのに体は重く、疲労困憊していたといっても言い過ぎではありません。無意識のうちに、体だけが一晩中悲鳴をあげていたのでしょう。何が悲しくて、自分の家で地べたに寝なければならなかったのか。その不条理が、ナンセンスコメディのように笑いを誘うならまだしも、ただただ溜息しか出ないという状況なのです。ああ、これが映画だったら…と思わずにいられませんでした、というのは全くの出鱈目ですが、例えば今朝の状況は、映画で言えば香港映画のそれに近かったような気も。いや、何の根拠も無いのですが、『Mr.Boo』だとか、『スパルタンX』だとか、なんとなくそうく映画に出てくるギャグに似ていたのではないかと。そう考えると、やや救われもします、というのも全くの出鱈目でしかなく、代わりのマットレスを購入すべく30000円近い出費を強いられたわけですから、こんなに不愉快なことはありません。

金輪際、エアベッドなど何があっても買わないと宣言します。

2004年07月05日 11:18 | 悲喜劇的日常
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