2006年12月30日

2006年ベスト&ワースト10

当ブログを開設して約2年8ヶ月、年間ベスト&ワーストの発表は初めてになります。
これまで執拗に避けてきたこの年中行事を、今何故やろうと思い立ったのかと聞かれてしまうと、なんとも答えに窮してしまうのですが、一言で言えば、今後映画を観ていく上で、それもまた必要だろうと思われたということです。
新旧問わず、今年劇場(あるいはそれに順ずる場所)で鑑賞した150本から20本を順不同で選出しました。厳密に10本ずつという選出がかなり困難だったことは言うまでもありませんが、頭を悩ませて選んだこのベスト&ワーストには、私個人が紛れもなく出ていると思われます。
それぞれを選出した理由を書くと膨大な文章になりかねないので、それは割愛します。全ては結果のみ。ただし、このゲームのルール上、ベストに入れられなかった傑作も5本は下らないとだけ記しておきます。

■2006年ベスト10
秋津温泉(吉田喜重)
白い足(ジャン・グレミヨン)
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(トミー・リー・ジョーンズ)
セブンス コンチネント(ミヒャエル・ハネケ)
蘇州の猫(内田雅章)
楽日(蔡明亮)
早春(イエジー・スコリモフスキ)
鉄西区(王兵)
父親たちの星条旗(クリント・イーストウッド)
泣く女(ジャック・ドワイヨン)

■2006年ワースト10
ビッグ・スウィンドル!(チェ・ドンフン)
カミュなんて知らない(柳町光男)
THE有頂天ホテル(三谷幸喜)
美しき野獣(キム・ソンス)
イーオン・フラックス(カリン・クサマ)
嫌われ松子の一生(中島哲也)
ブロークバック・マウンテン(アン・リー)
ジョルジュ・バタイユ ママン(クリストフ・オノレ)
ワールド・トレード・センター(オリバー・ストーン)
パビリオン山椒魚(冨永昌敬)

それではみなさん、良いお年を。
明日の大晦日は、買い物と大掃除とカウントダウンガブ飲みで締めくくります。

2006年12月30日 21:49 | 映画雑記
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Comments

>ヴィ殿

貴兄のベスト(?)も拝見しました。
まぁほとんど同じでしたね。ここぞという時はご一緒してましたから、それもまた当然の結果かもしれませんが。
なんだかんだいっても本数には貴兄に勝てませんでしたが、今年はもうちょっと頑張りたいです。


Posted by: [M] : 2007年01月09日 09:46

これ見たら、やっぱ自分でもやる気が出てきました(笑)。


Posted by: こヴィ : 2007年01月08日 19:04

>Chocolateさん

おめでとうございます。
初めてベスト10というものに挑戦してみました。
「美しき野獣」について、確かにあれは韓流という一つの流れに属する作品ととられてしまっても仕方ありませんが、言うまでもなく私は、他の作品と同じように鑑賞し、それがただ駄目だったというだけの話で。
録画のほうもありがとうございます。1月分もすでにセレクトしてあるので、別途メールいたします。
本年もヨロシクお願いします。

>かおるさま

おめでとうございます。
かおるさんのベスト&ワーストも拝見いたしました。
『ゆれる』も『弓』も、実は入れようか迷いましたが、“驚き”と“発見”という要素を鑑みて、今回はいれずにおいた次第です。
しかし196本とはすごいですね。私も今年は昨年以上に観るつもりです。恐らく夏にどれくらい観るかで決まるかと。

ともあれ、本年もまたご一緒しましょう。
ヨロシクお願いします。


Posted by: [M] : 2007年01月05日 13:14

Mさん、あけましておめでとうございます!!
きましたね!2006年のベスト+ワースト!!これって映画ファンなら毎年悩むビッグイベントなんですよね!私はまだ悩んでおります。2〜3日で完成させたいと思っております。
し、しかし・・・。Mさんとは結構観るものが近いかなーと思っていましたが、好きなものは異なるんだなーと思いました!ベストは6作品も未見です。このへんは映画祭関係の作品なのかしら。ワーストも4作品が未見です。しかもワーストの「松子」と「ブロークバック」は私のベストの上位にランクインされる作品だったりして(汗)。いやぁ、まさにこれが映画の醍醐味ですなぁ!!
ちなみに私は2006年度は196本と自己最高記録でした。
今年もいっぱい映画を観ましょう。またご一緒できるといいですね!


Posted by: かおる : 2007年01月02日 10:49

あけましておめでとうございます。

Mさんもベスト出したんですね〜
私が未見の作品が多いですー。
でもMさんらしいセレクション。
ワーストの方は作品がどうこうっていうよりも
Mさんが「美しき野獣」を見ていたことに思わず笑ってしまいました。
韓流映画を何故見たのか理由をお聞きしたいです。(笑)

録画、全て順調に終了しました。
ってことで今年も宜しくお願いします。(*^_^*)


Posted by: Chocolate : 2007年01月01日 21:13

>匿名さま(バーチーさん?)

コメントありがとうございます。
こんなゲームも楽しいものですが、初めてやってみたせいか、選ぶのにかなり苦労しました。結果がいささか偏ってしまいましたが、まぁこんなベストもアリかな、といったところです。
それでは良いお年を。来年もよろしくお願いします。

>内田さま

いえいえ、どういたしまして。
内田さん自身が苦手なファンタジーを、よくあそこまで自分のものにされましたね。本当に不思議な映画で、何度でも観たくなります。
もっと多くの人に観られればと、ここまで思った映画もなかったので、ベストに入れさせていただいた次第です。

内田さんも良いお年を。新作のお便りなど、心待ちにしております。
それでは来年もよろしくお願いいたします。


Posted by: [M] : 2006年12月31日 17:35

[M]さん

早速のご返信ありがとうございます。

私も所謂“ファンタジー”(的)なものに対する苦手意識があるので、[M]さんのおっしゃっていることもよくわかります。
それでも、それでもなお別種の映画における“ファンタジー”(的)なものに、たとい失敗したとしても懸けてみようというのが『蘇州の猫』の賭金のひとつではありました。
それが[M]さんに感じ取っていただけたのかなと思いますし、そうであればこの上なく幸甚です。

年の瀬も瀬。
お忙しいなかご返答いただきありがとうございました。

良いお年をお迎えくださいませ。

それでは、また。


Posted by: : 2006年12月31日 13:12

嬉しくなるベスト10ですね。と言っても恥ずかしながら『秋津温泉』『早春』『鉄西区』『父親たちの星条旗』以外は未見でございます。勉強になります。ワーストとなると『ワールド・トレード・センター』しか観ていません。でもこういうお遊びも楽しいですよね。来年もどうぞ宜しくお願いします。


Posted by: バーチー : 2006年12月31日 12:50

>内田雅章さま

内田さま、はじめまして。
まさか、ご本人に見つけられるとは思ってもおらず、非常に驚きました。
『蘇州の猫』を観たのは昨年に続いて2度目でした。最初に鑑賞したときの驚きは今でも覚えていますが、それがどのようなシーン、あるいはショットに対してだったのか、実は上手く言えませんでした。まぁだから2度目を鑑賞するに到ったのですが。

どちらかと言えば映画における“ファンタジー”をなかなか許容できない私が、『蘇州の猫』におけるある種の“ファンタジー”に心から感動出来たということが大きかったように思います。また、映画における“豊かさ”は、決して上映時間には縛られないものだという、言ってみれば当たり前の事実に気づかされたこともまた理由の一つです。

細部を挙げればきりがありませんが、主人公の女性の不思議な存在感とそれを見つめるカメラとの関係が、決して絵空事ではなく確かな現実感をもって感じられたこと。日常と非日常の絶妙なバランス。まさに「映画」だとしか言えないミュージカルシーン。私にとっては、そのどれもが始めて見たかのように新鮮で、感動的でした。

2度目を鑑賞したときに書いたメモが現在手元になく、それを観ればもう少し詳細にお伝え出来たと思うのですが、とりあえず今はこのような感じでお許しください。

また東京で上映される機会があれば、是非駆けつけようと思います。
新作も楽しみにしておりますので。

それでは、また。


Posted by: [M] : 2006年12月31日 09:18

[M]さん
はじめまして。
『蘇州の猫』の内田雅章と申します。

居並ぶ巨匠(と強面)の間にひっそりと拙作を挙げていただき恐縮しきり汗顔の至りです。
[M]さんが『蘇州の猫』のどこを気に入っていただけたのか後学のためにもお教えいただけたら嬉しいです。
初めての書き込みでいきなり不躾ではございますがよろしくお願いいたします。

それでは、また。


Posted by: : 2006年12月31日 08:21
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