2004年12月10日
幻覚lovers
最近日記の更新が滞っているというご指摘を受けました。アクセスログというのは本当に正直なもので、更新頻度が下がれば、訪れるユーザーも目に見えて減っていきます。blog運営者として忌々しき事態です。そんな日常にも今日で一応のケリをつけたいと思います。
というわけで、ここ数日更新が出来なかった理由をば。
火曜日は、会社の飲み会に参加。西麻布で午前2~3時頃まで飲み続けました。実はこの時から喉の状態が芳しくなく、普段比較的ハスキーヴォイスな私ですが、一抹の不安がよぎりつつあったのです。扁桃腺がまた腫れるかもという不安が。
翌日からは数年ぶりに友人らと温泉に行ったのですが、そこでも当たり前のようにワインをがぶ飲みしつつ朝方眠るという、およそ“癒し”とは逆方向に突っ走っていく自分がいました。で、昨日の昼ごろ東京に戻ってきた直後から、猛烈な寒気が全身を支配し、しかし、夕方から出かける予定もあったので、以前医者に処方してもらったまま飲まずに取っておいた3種類の扁桃腺炎用飲み薬を流し込んで夕方までの数時間を睡眠にあてようと思いました。
38度を超えた辺りで、幻覚が見え始め、眠ることも出来ないまま朦朧とベッドでのた打ち回り、『ヴァンダの部屋』におけるヴァンダ・デュアルテもかくや、とばかりに激しく咳き込み続け、邪悪な空気が充満しているかのような部屋で一人孤独を極めつつ、何とか夕方まで寝ることが出来たのですが、目覚ましで16時ごろ起きた時に病状は全く快方には向かわず、結局、約束していた人達に連絡をし延期を願い、うどんを作って無理やり食し、再度幻覚と戦いながら寝ること数時間……
ここで私が高熱に犯された時に観る幻覚について簡単に説明すると、この悪癖は実は子供の時からで、初めて観た幻覚について、その時期は思い出せませんが、恐らく小学校低学年時に実家の布団の中で熱にうなされてボーっとした脳裏というかほとんど目前にみえてきた、ありえない光景でした。「飛行機…飛行機が見える!」と唐突に言葉を発した私を見た母親を、間違いなく凍りつかせたであろうことをおぼろげながら記憶しております。その他、新聞紙が襲ってきたこともありましたかね。で、今回見た幻覚というのは、ほとんど冗談のような光景なので言うのも躊躇われますが、なかなか眠ることも出来なかった私は、寝付くまで「DQ8」でもやろうかと思ったのですが、頭が全く働いていないので一行に進まず、ボーっとテレヴィ画面を長めている最中に意識が朦朧としてきて、そこで幻覚の世界へと誘われたというわけです。その世界は、まさに「DQ8」の世界。リアルの世界では一向に進んでいない「DQ8」が、今、脳内で確実に進行していて、あろうことか最後のボスキャラまで倒してしまったあたりから記憶が薄れ始め、そのまま深い眠りについたのです。この不思議と言うほか無い体験、恐らく誰も信じてはくれないのでしょうが、目が覚めた時、つけっぱなしのテレヴィに映っている「DQ8」の画面が眠る前と全く変わっていなかったという事実に気づいて、改めて「ああ、あれは幻覚だったんだなぁ・・」と確信したのです。30歳を超えて最初に見た幻覚が「DQ8」だったという事実……あまりの情けなさに、涙がこぼれそうになりました。
今朝はまだ本調子というわけではないにせよ、とりあえず熱は下がっているようです。相変わらず咳はありますが、ヴァンダほどではありません。今週末は2週間ぶりに映画三昧になろうかと思うので、今日は飲まずに眠るつもりです。日記もきちんと書いていこうと思いますから、今後のcinemabourg*にご期待いただければと思います。
2004年12月10日 12:20 | 悲喜劇的日常