2004年08月17日

『誰も知らない』とフォトジェニック

20040816.jpg体の痛みも大分引いてきました。この時間になってようやく本調子になってきたのですが、こんな時間に元気なってみても仕方ないですね。

今日は懐かしい仲間に会いました。留学するとだけ言い残して日本を去った元同期なのですが、ひょっこりと戻ってきたと思えば、ほとんど何も変らない様子に調子が狂ってみたり。恐らく数日中にこの日記を読むことになるであろう同期に、一言だけ。
「ヴァン・ディーゼルは決してかわいくはない!!」

さて、いよいよ公開になった『華氏911』ですが、恵比寿では初日の初回が夜中だったにもかかわらず、予想通り超満員だったとか。東京でも多くの劇場で公開されますが、どうして渋谷で公開しないのでしょう? まぁ恵比寿も渋谷区だと言われてしまえばそれまでですが、『ボーリング・フォー〜』同様、これには首を傾げざるを得ません。私になど理解できないようなしかるべき理由があるのでしょう、今回は仕方なくヒルズにでも行こうかと思っています。加えて今週は、先週観られなかった『ある日、突然』を何とか観なければなりません。夏休みを未だ消化していないので、平日に会社を休んでマイケル・ムーアとはしごするのも悪くないですね。

昨日観た『誰も知らない』ですが、あれはもう一度観にいってもいいかな、と思っています。先ほど家に帰る途中、何故かあの映画のことばかり考えていたのですが、その時思ったのは、『誰も知らない』の中で最も素晴らしかった細部は、5人の子供たちに射す光ではなかったかと。彼らの髪が太陽の光を得て、“控えめに”輝くシーンがところどころとに出てくるのですが、どうもそのシーンだけが反芻されてしまうのです。どれほど照明を使ったのかは知りませんが、あの映画はかなりの部分を自然光で撮ったのではないかと思われ、ベランダのシーンが印象的なのも、そこに美しく輝く自然光があったからだと思わずにはいられません。別に、映画に常にフォトジェニックという概念を求めているわけではないつもりですが、是枝監督の“絵”は、それぞれが“絵”として成り立つ細部へのこだわりがあるのではないかと思うのです。『誰も知らない』は面白いだけでなく、美しい映画でもあったと。これは決して言葉では伝わらないでしょう。

2004年08月17日 00:45 | 映画雑記
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